標高693mの極楽寺山。この山頂近くに極楽寺がある。
ここは今でも年間6〜7万人の参拝客があるという。
ところで、「極楽寺山へ登る」と言えば極楽寺山山頂ではなく、ほとんどが、この極楽寺の方を
指すことが多い。
登山者のほとんどは、お参りもされると思うので、参拝客の中には入っているのだろう。
いずれにしろ、広島県下で最も登山者の多い山の一つではないか。
日曜、休日は言うに及ばず、平日でも多く、その姿を見かける。
適度な”登り慨”があって、登山口への交通の便がよく、街から近いこともあって人気のスポットに
なっている。
今回は廿日市の平良から、極楽寺の参道である平良コ-スを登り、山上を、芝広場(蛇の池のすぐ上、
ここで昼食)、牛池と巡り、初めて通る桜尾根コ-スを運動公園の上へと降りた。
極楽寺本堂
極楽寺は高野山真言宗。
上不見山極楽寺と称する。
ちなみに[上不見山]は山号で「この山より高い尊い山はない」との意とか。
731年僧行基が開山し、聖武天皇が建立したとされる古寺。
本尊の十一面千手観世音菩薩坐像は行基作。
後の806年に、弘法大師が開眼したと伝えられる。
極楽寺本堂は1560年毛利元就によって寄進された唐様(からよう)仏殿の軽やかな
面影を保つ建築物で県の重要文化財である。
(下写真)
桜尾根コ-スの山桜
牛池林道にある分岐点から西へ。
ヒノ木の植林帯をトラバ-ス。
稜線をわずかなアップダウンを繰り返して進むこと20分ほどで、
586.7mピ-クにある次の分岐に至る。
ここから桜尾根コ-スが北の方向へ下っている。
桜尾根コ-スは自然林の中の急な傾斜の登山道である。
下っていくと今まで、あまり見た事もないヤマザクラの大木が何本も現れる。
それらは、周りの照葉樹や、落葉樹を突き抜けて、まさに天を突く高さだ。
40m近くあるのではないか。
3月の花の時期は、さぞかし見事なことだろう。
そして、このヤマザクラこそが、ここが「桜尾根」と呼ばれるようになった所以なのであろう。
桜尾根
下山して広島広域公園(運動公園)の辺りを、植物公園入り口近くのバス停に向かう途中、
後ろを振り返ると、先ほど下った 桜尾根の稜線が目に飛び込んできた。
こうして写真で見るよりも実際に歩いた下りは、かなり急な下り坂に思えたが。
桜尾根コ-スへの入り口である牛池林道の分岐点で、目印のテ-プや手製の標識に注意すれば、
それから先の方は踏み跡が、わりと、しっかりしていて間違うことはない。
人手の入っていない自然な登山道が尾根筋を下っている。
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